貧血の裏側に大きな病気が潜んでいるかも？

貧血＝女性というイメージが強いですが、最近では男性でも貧血に悩んでいるという方が増えてきています。貧血というと身近な病気ですが、意外と原因や対策がしっかりと理解されていないので、ここでは貧血という病気の症状や原因をお伝えします。そもそも貧血とは、血液中に含まれる赤血球が減少し、赤血球内のヘモグロビンの濃度が成人の基準値に満たない状態を指します。ヘモグロビンとは肺から体中に酸素を運び、また代謝によって生み出された二酸化炭素を肺まで運ぶという大切な役割を持っています。このヘモグロビンを生み出すのに必要なのが鉄分なのですが、この鉄分が不足すると当然ヘモグロビンも減少してくるので体内に酸素が十分行き届かなくなり、だるさや息切れなどが起こりやすくなります。一言で貧血と言っても様々ありますが、そのほとんどが鉄分不足から引き起こされる鉄欠乏性貧血です。だるさや息切れだけでなく、肌の乾燥やくすみ、よりひどくなると抜け毛が増えたりするなど様々な症状の原因となります。では鉄分不足はなぜ起こるのでしょうか？主な原因として挙げられるのは、過剰なダイエットやジャンクフードの食べ過ぎ、または加齢によってそもそも消化器系が衰え、食べた栄養がしっかりと吸収できないなどがあります。またこういった外部からの摂取だけでなく、体の内部からも鉄分は減少していきます。例えば、汗や尿、便から排出や、女性に限って言えば月経や授乳時に鉄分が排出されるなどがあります。鉄分をしっかりと補うために大切なのは、やはり正しい食事、もっと言えば鉄分を含んだ食事を意識することです。鉄分の多い食材で言えば、レバーや大豆、海藻などがありますが、鉄分にもヘム鉄と非ヘム鉄という2種類あります。ヘム鉄は主に動物性食品に、非ヘム鉄は緑黄色野菜や大豆に主に含まれています。体内への吸収率はヘム鉄のほうが優れていますが、非ヘム鉄でもビタミンCと一緒に摂ることで吸収率を上げることが可能です。食事だけで鉄分を摂ることが難しければ、市販されているサプリメントなどを活用すると良いでしょう。冒頭に書いたように、貧血は身近な病気の割には理解があまりされていないですが、もしかすると貧血の裏に大きな病気が潜んでいる場合も稀にあります。例えば胃がんや大腸がんが発生していて、慢性的に腸内で出血をしていれば貧血も起こります。もし貧血かなと感じたら、まずは病院で診察を受けることをお勧めします。