虫歯にならない人がいるという事実

世の中、虫歯で悩んでいる人はとても多いのですが、一方で「虫歯になったことがない」「歯医者に行ったことがない」という人も実際確かにいます。その理由をお伝えする前に、そもそも虫歯になるのはなぜか、というお話をしましょう。まず、虫歯は感染症です。そしてどんなに健康的な人でも口の中には「口腔常在菌」がいます。この口内の口腔常在菌のバランス状態は３歳までにできあがります。赤ちゃんに大人が口移しで食べ物を与えることや、誰かが使った食器を赤ちゃんが口にしたりすることなどが原因で、細菌が口内に感染してしまうと口腔常在菌の環境バランスが崩れて、虫歯に感染しやすい細菌バランスの環境が口内に作られてしまいます。そのため、運良く感染せずに、口腔常在菌の環境バランスがよく虫歯になりにくい人がいるのも事実です。しかし、見落としてはいけないのは歯周病。虫歯になりにくいからと歯磨き習慣をおろそかにしてしまうと、歯にこびりついた汚れ、歯石が歯周病菌を繁殖させ歯周病を引き起こします。歯周病は歯肉や歯槽骨を溶かしてしまうので、虫歯にならない歯でも抜け落ちてしまいます。虫歯になるのはもちろん避けたいものですが、虫歯になる、ならないに関わらず、やはり毎日の丁寧な歯磨き習慣こそ、健康な口内を保つ秘訣です。