エンバーミングとは？

お世話になった人や身近な人が亡くなると、当たり前ですが悲しいですよね。故人と少しでも長く過ごしたいと思うのは誰でも思うかと思います。その時に、故人に対してエンバーミングを行なうのですが、この「エンバーミング」という言葉はご存知でしょうか。これは、故人の遺体に「防腐」、「殺菌」、「修復」などを施すことです。欧米では一般的に行われていますが、日本においてはまだまだ知られていないマイナーな言葉です。内容を知ってから「やっておけば良かった」という声も上がっているので、ここではエンバーミングについてご紹介します。エンバーミングでイメージしやすいのはエジプトのミイラです。元々エジプトで発祥し、アメリカで発展したと言われています。このエンバーミングの具体的な作業として、遺体の洗浄から消毒、また血液の代わりとして防腐剤を注入します。その後は遺体の状況に応じて復元処理をし、化粧をしていきます。このエンバーミングをすることで複数のメリットが生まれます。１つは防腐処理をしているので遺体の長期保存が可能となります。長期保存が可能なので、例えば遠方に住んでいる家族や身内も故人に会うことが出来ます。また通常であればすぐに葬儀などを考えなければならないですが、このエンバーミングを行なうことで、約10日から2週間の保存が可能となるので、ゆっくりと落ち着いて考える時間も得ることが出来ます。現在の日本ではドライアイスで防腐処理を行なうことが多いですが完全とは言えず、術者によっては遺体の腐敗が止められないということもあります。また、長期の闘病で体がやせ細っていたり、あるいは事故で体が損傷していたとしても、復元処理によって生前の姿に戻すことが出来ます。遺族としては元気な頃の故人と会うことが出来るので、とても懐かしむことが出来ます。このようにエンバーミングを行なうことで、残された遺族に安心を与えることが出来ます。メリットが多いこのエンバーミングですが、デメリットもあります。それは費用で、一般的に約20万円掛かると言われています。決して高額ではないと思いますが、それでもご遺族の方の判断になるので、もし行う場合は家族の中で話し合っておく必要があります。