所得税を課されない所得

所得税はその名前の通り「所得」にかかる税金です。この場合の「所得」とは、我が国の税法上、その人間が１年間に得た経済的利益の一切を合計したものを示します。
例えば、働いて得た給料や事業の収入は典型的な「所得」になりますし、ギャンブルなどで勝って得られたお金も基本的に「所得」になります。しかし、所得税が課せられない所得というものは存在します。例えば、「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの」がそれに当たります。なぜそうなのかといいますと、これらの相続や贈与については別途、相続税や贈与税によって負担すれば十分であり、所得税を課す必要がないからであります。他には、「ノーベル賞」やオリンピックで活躍し優秀な成績を収めた人に対して日本オリンピック委員会や日本障害者スポーツ協会などが出す報奨金なども所得を課されません。
これは、功績のある研究者やスポーツ選手を優遇し、研究やスポーツを奨励する、という理由から所得税を課さないことになっているからです。それ以外には、「文化功労者に与えられる年金」や「サラリーマンが会社から受け取っている通勤手当」などもこれに該当します。